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心精査のご案内
近年、日本では生活習慣の欧米化や高齢化により、心不全患者が激増しています。
この現象は「心不全パンデミック」とも言われ、深刻な社会問題となっています。
当院も例外ではなく、心不全患者数は年々増加しているのが現状です。
そこで当院では、長年の知見と経験を活かし、心臓疾患の精査に役立つ新しいシステムを考案しました。
このシステムは、心不全患者の早期発見と適切な治療に貢献できると確信しています。
当院は今後も、心不全患者の増加という社会課題に真摯に向き合い、新たな医療サービスの開発に力を注いで参ります。
心精査紹介シート
日本循環器学会のガイドラインにも示されている通り(下図)、心不全はステージA~Dの4段階に分類されていますが、
最近では心不全発症前にあたるステージA(冠危険因子)やステージB(器質的心疾患)への介入にも注目が集まっております。
(日本循環器学会 急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年版)より引用)
当院では、三八医療圏で心不全による入院や心血管疾患に起因する死亡を未然に防ぐ取り組みを行っています。
そのため、心不全発症前のステージAB、さらには発症直後のステージCの患者さんに対し、早期介入ができるよう日々検討を重ねています。
そこで作成したのが、心精査紹介シートです。
このシートに必要事項をご記入いただければ、従来の紹介状は不要となり、簡便に精査を受診いただけるようになりました。
※本シートでのご紹介も従来通り、月曜~金曜の午前でお願いします。
※緊急時のご紹介は今まで通りいつでもご連絡いただければ幸いです。
お問い合せ先
八戸赤十字病院 循環器内科外来
活用可能な患者さん
心不全ステージA・B(発症前)
・高血圧、脂質異常症、糖尿病の患者で、心精査したい方
・ハイリスクな動脈硬化性疾患(脳梗塞や末梢血管疾患など)の患者で、心精査したい方
・心房細動のある方(自覚症状が強い方、正常の脈に戻したい方、など)
・過去にPCI歴があり、5年以上経過している方
・冠動脈疾患や弁膜症を指摘されているが、長期間フォローのない方
心不全ステージC(発症早期)
・心不全の既往はないが、最近の採血でBNP≧100 pg/mL(またはNTproBNP≧400 pg/mL)を満たす方
・心不全の既往や入院歴はあるが、これまで詳しい心精査が行われていない(もしくは不明な)方、
改めて心精査を行いたい方、現在の治療薬の見直しを考えている方
【検査】
外来にて非侵襲的検査(心エコー、冠動脈石灰化スコア、冠動脈CTなど)でのスクリーニングを行い、
必要に応じて入院で心臓カテーテル検査を検討致します。
【治療】
適応がございましたら患者さんとご相談し、PCI、カテーテルアブレーション、
CABG・弁膜症手術(リスクに応じてTAVIやMitraClipなどのカテーテル治療)などの治療法を提案させて頂きます。